個人事業主・不動産オーナーの確定申告           間違えやすいポイントを整理する

1 はじめに

自分で確定申告を行ったあと、数字が本当に合っているか不安になる方は少なくありません。

このページでは、提出書類や帳簿の数字がズレていないかを、自分で簡単に確認できるポイントを整理しています。

2 すぐにできるセルフチェック

具体的なチェック項目は以下のとおりです。次の項目に1つでも当てはまる方は、このあとの内容が役に立つ可能性が高いです。

  • □ 売上や賃貸料収入が前年より大きく増えた/減った理由を、数字で説明できない
  • □ 売上や賃貸料収入に対する所得の比率が、前年と比べて不自然に動いている
  • □ 原価率(差引原価÷売上高)が、前年と比べて大きく変わっている理由に心当たりがない
  • □ 決算書1ページの減価償却費と、3ページ「減価償却費の計算」の額が一致していない
  • □ 減価償却資産一覧に、取得・除却・売却した資産が正しく反映されている自信がない
  • □ 帳簿上の残高と、現金・預金・売掛金・買掛金の実際の残高がぴったり一致していない
  • □ 借入金や減価償却資産の帳簿残高が、実際の残高とズレている可能性がある(複式簿記で記帳している方)
  • □ 帳簿残高がマイナスになっている勘定科目がある

3 提出書類のよくある間違い――心当たりがなければ要注意

(1)損益計算書・収支内訳書――この3パターンは税務署に目をつけられやすい
下記に当てはまる場合に要因を説明できるかどうかが重要です。
もし心当たりがないなら誤っている可能性が高いです。
①売上や賃貸料収入が大きく増えた、または大きく減った
②売上や賃貸料収入に対する所得の比率が大幅に下がった、または大幅に上がった
③原価率が大幅に下がった、または大幅に上がった
 ※原価率=差引原価÷売上高
下図の左が青色申告決算書(一般用)、右が収支内訳書(不動産所得用)です。
上記①~③が下図の①~③に対応しています(③は左のみ)。

青色申告決算書(一般用)と収支内訳書(不動産所得用)の記載例。売上・所得比率・原価率の確認箇所を①②③で示している。

(2)減価償却費のズレ――見落としやすい2つのチェックポイント
①決算書または収支内訳書の1ページの減価償却費と3ページの「減価償却費の計算」における「本年分の必要経費算入額」が一致していない。
②決算書または収支内訳書の3ページの減価償却資産一覧に誤りがある。特に令和7年に取得した資産、除却・売却した資産が重要です。
下図の左が青色申告決算書(一般用)、右が収支内訳書(不動産所得用)です。
上記①~②が下図の①~②に対応しています

青色申告決算書(一般用)と収支内訳書(不動産所得用)の減価償却費記載例。1ページと3ページの金額の一致箇所①、減価償却資産一覧の確認箇所②を示している。

4 青色申告者の帳簿チェック――残高が実態と合っていますか?

帳簿は確定申告書には添付しませんが、青色申告者は詳細な帳簿の作成が求められます。
下記いずれかに当てはまると要注意です。
(1)共通
下記の項目について帳簿上の残高と実際の残高が一致しない
①現金(現金はレジや金庫など特定の場所に保管しているもの、財布を分けて保管しているものが対象です)
②業務用の預金
③売掛金
④買掛金
(2)65万円または55万円の青色申告控除の適用を受けている方(複式簿記による記帳をしている方)
①(1)の勘定科目に加えて下記の勘定科目の帳簿上の残高と実際の残高が一致しない
・借入金
・減価償却資産
②帳簿残高がマイナスになっている勘定科目がある

5 おわりに

ここまで、確定申告書や帳簿を自分でチェックする際のポイントをお伝えしました。
セルフチェックで1つでも当てはまる項目があった方は、次の申告に向けて早めに見直しておくことをお勧めします。
内容に誤りがあった場合も、状況に応じて是正する方法があります。どの手続きが適切かはケースによって異なりますので、原因がわからない・直し方がわからないという場合は、お気軽に当事務所へご相談ください。

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